口の中のアレルギー病
2023/11/22
人間の体には外敵から自分を守るシステムの一つとして免疫という機能があります。この防衛機能が働く時に自分自身の体に、思わぬ犠牲を強いる場合があります。その中で生体にとって害となる免疫応答が強い場合をアレルギーあるいは過敏症といいます。
アレルギー性鼻炎とアトピー性皮膚炎などが代表的なアレルギー疾患です。いろいろな食べ物の成分に反応することにより、ほとんどの人にアレルギーが見られるようになっています。
歯科に関係するアレルギーで代表的なものに金属アレルギーがあります。治療に用いられる金属の中に含まれるいくつかの金属元素はアレルギーの原因物質となります。ニッケル、クローム、コバルト等はその代表といえるでしょう。金属以外では入れ歯のプラスチック部分の成分がアレルギーの原因物質となる可能性が知られています。その他には抗生物質のペニシリンによるショック症状に代表される薬物の過敏症があります。歯科でよく用いられている局所麻酔薬、消炎鎮痛剤、抗生物質などの薬物ではどれもがアレルギーの原因となり得ます。金属、薬物、それ以外の原因が明らかでないものを含めて、ある種の口内炎や口腔内粘膜、舌口唇などにあらわれる、発疹や水泡やビラン等の症状がアレルギーによる症状である場合があります。
口の中の病気を悪化させる糖尿病や貧血、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患と呼ばれる病気は、広い意味でアレルギーによる病気と考えられます。アレルギーの機序については多くのことがわかっているにもかかわらず、予防は原因物質との接触を避けることしかなく、治療は症状を和らげる対症療法が主体となっています。
例えば歯科において金属アレルギーの場合には、被せ物に金属ではなくセラミック等で対応します。
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