スギ花粉症について

      2023/11/22

【スギ花粉症はなぜ起きる】

昔からスギ花粉は沢山飛散していました。しかしスギ花粉によるアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎を起こすことは、1960年代始め頃には分かっていませんでした。

最初にスギ花粉症と呼称したのは栃木県のある耳鼻科院で、1964年頃と言われています。それは日光街道や例幣使街道の杉並木のある所で自動車の往来が激しい道路となっていました。当初はまだ自動車の排気ガスとの関係も明らかではありませんでした。

もともとはアレルギー性鼻炎のアレルゲン(原因物質)はハウスダストやダニなどいろいろありました。また花粉では一部の草や枯草などから起こると考えていました。

しかし、木の花粉がアレルゲンとなる例は殆ど知られてはいませんでした。ここに車の排気ガスがアレルゲンに関与するのではないかと疑われるようになったのです。それは期を一にする自動車の増加と排気ガスの増加が考えられたからです。もちろんそれだけではないでしょうが、最も有力な因子です。なかんずくジーゼルエンジンから排出される浮遊粉塵がスギ花粉の表面のタンパク質を変成させて、アレルギーを引き起こすだろうと言うわけです。これをアジュバント効果と言っています。その外現代の成人の体質が変わってきて、いろいろなアレルギーを引き起こしやすくなったとも考えられます。また新しいアレルゲンとして吸入物質のみでなく食物や薬物や化学物質、金属さえもあります。

1980年代では60歳以上の人はスギ花粉症にならないと言われていました。90年代には70歳代の人でも花粉症がみられるようになってきて、いまでは80歳代のひとでも花粉症も稀ではありません。また花粉症の発症年齢の若年化も言われています。

【スギ花粉症の予防対策】

スギ花粉の飛散予報などの情報をなるべく早く知って、予防の対策をたてることがまず必要です。その第一は症状のでる2週間前位から予防薬の服用を勧めます。抗アレルギー剤や予防効果のある抗ヒスタミン剤、漢方薬がよいと言われています。飛散が始まったら、その時の症状に応じて服用する薬を変えたり、点鼻薬や点眼液など使用するとよいでしょう。そのためなるべく早めに主治医や耳鼻科医に相談してください。特に鼻づまりや目の痒みは辛い症状ですので、きめ細かな療法が不可欠です。

外出時は、表面が滑らかな花粉の付きにくい服を着たり、静電気防止スプレーを使用したりすることもよいでしょう。

外出する際は花粉を吸いこまないようにしっかりマスクをしたり、目に入らないよう眼鏡やゴーグルで防護することも必要です。また外出から帰宅した際には衣服に付いた花粉を屋内に持ち込まないこと、また外に干した洗濯物なども付着した花粉などをよく払っておきましょう。

その外には、根治療法としては滅感作療法や手術療法もありますが、これらは、発症していない時期に行うことです。



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