歯の健康と清涼飲料水

      2023/11/22

近年は街角に数多くの清涼飲料水の自動販売機が置かれて、子どもから大人までいつでも、どこでも、手軽にいろいろな飲み物を手に入れることが出来ます。清涼飲料水の種類も100%果汁のジュースからスポーツドリンク、お茶や天然水まで多様なものが手軽に手に入る状況です。

しかし、お茶や牛乳、天然水以外の飲料はかなり甘みの強い物が多いように感じます。ある調査によると一缶の飲料の中に多いもので40gを超える砂糖が含まれていると報告されています。これは一杯のコーヒーや紅茶に入れる砂糖の6から7倍の量になります。この事実から虫歯との関連を考えないわけにはいきません。食事と食事の間にこのような糖分を多く含んだ清涼飲料水を飲めば、甘いお菓子を間食として食べたのとほぼ同じ虫歯に対する危険性があります。菓子類に比べて、沢山の砂糖が含まれているのでなるべくお茶、水、牛乳などの砂糖を含まない飲み物を飲むようにしましょう。

もうひとつ清涼飲料水を選ぶうえで注意が必要なものに飲み物のPH(ペーハー)、すなわち酸性、アルカリ性の程度があります。コーラや果汁を含むジュース類の多くはかなり酸性の度合いが強く、歯の表面からカルシウムが溶け出すのに十分な酸性度を持っています。ですから哺乳瓶にジュースなどを入れて乳幼児に飲ませる時は特に注意が必要です。試しにコーラ等の飲み物を口に含んで1分間ほどそのままにした後、吐き出して、上下の歯をこすりあわせてみてください。ギシギシとした感触が感じられるでしょう。これが歯の表面からわずかながらカルシウムが溶け出た証拠です。でも心配はいりません。この程度の障害は唾の力で自然に回復します。これら清涼飲料水の問題点は健康に良いと思われているスポーツドリンクでもあまり違いはありません。疲れた体や神経に、ときには砂糖の甘みも必要ですし、発熱時や運動後のスポーツドリンクには体調を回復させる重要な意義があります。ですから、その飲み物の成分や特性を考えて、そのときに適した飲み物を選んでください。



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