こあら通信 Vol.12

      2023/11/26

歯によい食べ物

 

歯の健康における栄養を考える場合、歯そのものと、歯を支えている周囲の組織に関するものとに分けて考えなくてはなりません。

小魚を食べたり、牛乳を飲むと歯や骨が丈夫になるという話しを耳にしますが、それは本当でしょうか。

歯も骨もよく似た組織のため、できあがるまでに必要な栄養も似ています。しかし歯は出来上がってしまうとその後の栄養の影響は受けにくいのが特徴です。体内で歯が作られつつある時の栄養が大切です。

それは乳歯では妊娠4か月ごろから生後1年ぐらいまで、永久歯では出生時から7~8歳ぐらいまでの時期であり、その時期の母体ないしは幼児期の食べ物が最も歯に影響を与えることになります。小魚や牛乳に含まれるカルシウムはもちろん、肉や魚に含まれるタンパク質、パンやごはんに含まれる糖質から各種ビタミン類や無機質成分などを過不足なく摂ることが大切です。多種多様な食べ物をバランス良く食べることが必要で、いずれか一つが歯に良い食べ物という考え方はできないことがわかります。大人になってからの食べ物では歯を強化することがほとんどできないといえます。

これに比べて歯肉や歯槽骨などの歯周組織に対する毎日の食べ物の影響はかなり大きいと言えるでしょう。現代食では野菜、小魚、海藻などから摂取する、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが不足しがちです。動物性脂肪や化学調味料などを多く含んでいるインスタント食品や、砂糖が多量に含まれる菓子やジュース類などは歯周組織を含めた歯に悪い食べ物の主役です。逆にいえばそれらを含まない、または極力使用量を減らした食べ物は歯に良い食べ物といえます。また適度に歯ごたえを持った食べ物は歯周組織や咀シャク筋を刺激して血行を良くするので歯に良い食べ物と考えられます。

歯に良い食べ物とはどれか一つと限られたものではなく、すべてにバランスのとれた全身を健康に保つことのできる食べ物ということになるでしょう。



医療法人社団よしだ・ファミリー・歯科:https://www.theha.com/

〒211-0025 神奈川県川崎市中原区木月1-27-12 近藤ビル2F
電話:044-433-3088

交通アクセス
電車でお越しの方:東急東横線元住吉駅北口より徒歩3分

PAGE TOP